SaaS選びの7つの重要ポイントとは?~導入前から運用までの注意点~

SaaSは、業務の効率化や生産性向上に大きく寄与する重要なサービスです。
しかし「SaaSを導入する際には、何をすればいいの?」「どうやって選べばいいの?」とお困りではありませんか?
数多くのSaaSの中から自社に最適なものを見つけるためには、どうすればよいのでしょうか。
この記事では、以下の項目で「導入前にすること」「SaaSの選定」「導入後にすること」について解説します。
1.SaaSって何?知っておきたい導入メリット
2.SaaSを選ぶ前に…
3.SaaS選びの7つのポイント
4.SaaS導入後の注意点
5.まとめ
SaaS選定にお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
SaaSって何?知っておきたい導入メリット
SaaSとは、インターネットを通じて業務用ソフトウェアを提供するサービス形態です。従来のようにパソコンへソフトをインストールする必要がなく、ブラウザ上で手軽に利用できるのが特徴です。
経費精算、勤怠管理、ファイルストレージなど、幅広い業務領域で活用されており、業務効率化を図りたい企業にとって欠かせない存在となっています。
【SaaS導入の主なメリット】
1.初期コストを抑えられる
クラウド型で提供されるため、サーバー構築などの初期投資が不要です。
さらに、料金形態はサブスクリプション型(定額制)が多いため、導入にかかるコストを抑えることができます。
2.導入・運用が簡単でスピーディー
契約後すぐにサービスを利用できるため、スピード感を重視するスタートアップや成長段階の企業にも最適です。
3.常に最新の機能・セキュリティが利用可能
アップデートはサービス提供元が自動で実施するため、常に最新の機能やセキュリティ対策が反映されます。
結果として、ユーザー側での管理負担も軽減されるでしょう。
SaaSを選ぶ前に…
SaaSは業務の効率化や生産性向上に大きく寄与しますが、自社のニーズにまったくあっていないものを選んでしまっては本末転倒です。
ここでは選ぶ前に考慮すべきポイントを紹介します。
(1) 業務ニーズの明確化
まず、どのような業務ニーズがあるのかを明確にしましょう。
現在の業務プロセスの課題や改善点を洗い出し、必要な機能をリストアップします。
チームメンバーと話し合い、業務の流れを把握することで、必要なSaaSの選定がスムーズになります。
(2) 予算の設定
導入にかかる初期費用や月額料金、追加機能のコストなどを考慮し、予算を設定しましょう。
予算内で最大限の効果を得られるSaaSを選ぶことが、コストパフォーマンスを高める鍵となります。
(3) セキュリティ要件とコンプライアンスの確認
SaaSを導入する際は、セキュリティやコンプライアンスの要件を確認することが不可欠です。
とくに個人情報や機密情報を扱う場合、データ保護やプライバシーに関する法律の遵守を確認しましょう。
また、サービス提供元のセキュリティ対策や認証基準についても調査することが重要です。
(4) チームへのフィードバック
選定プロセスでは、チームメンバーからのフィードバックが重要です。
実際にSaaSを使用する人の意見を反映させることで、導入後の満足度や活用度が向上します。
また、合意形成を図ることで、スムーズな運用が期待できます。
(5) 他社の導入事例やレビューの調査
他社の導入事例やユーザーレビューを調査することで、実際の使用感や効果を把握できます。
とくに、自社と同じ業種や規模の企業の事例を参考にすることで、具体的なイメージが得られます。
レビューサイトやSNSを活用して、リアルな声を集めることが重要です。
(6) トライアルの活用
多くのSaaSでは、無料トライアルを提供しています。
実際に使用してみることで、機能や使い勝手を確認できます。
トライアル期間中にチームでのフィードバックを集め、最終的な選定に役立てましょう。
SaaS選びの7つのポイント

【ポイント1】 自社のニーズに合った機能性
選定するSaaSには、業務プロセスに必要な機能が揃っているか、またはカスタマイズが可能かを検討します。
特定の業界向けの機能や、他のサービスとの連携機能があるかどうかも重要です。
さらに将来的に必要になる可能性のある機能も考慮し、拡張性があるかどうかを確認することが大切です。
【ポイント2】 使いやすさ
直感的に操作できるインターフェースや学習コストの低さは、SaaS導入時の負担を軽減します。
とくに非技術者が多いチームでは、複雑な操作が必要なものは避けるべきです。
ユーザビリティを確認するためには、トライアルを利用して実際に操作してみることが効果的です。
また、ユーザーガイドやチュートリアルが充実しているかもチェックしましょう。
【ポイント3】 スケーラビリティ
将来的な成長を考慮し、SaaSがスケーラブルであるかどうかを確認しましょう。
ユーザー数やデータ量が増えた際に問題なく対応できるかが重要です。
また、ビジネスが成長するにつれて追加のユーザーライセンスやストレージが必要になる場合があります。
追加料金が発生するのか、または自動的にスケールアップできるのかを確認しておくとよいでしょう。
【ポイント4】 セキュリティ
データの安全性は非常に重要です。
SaaSプロバイダーが講じているセキュリティ対策(データの暗号化やバックアップ体制など)を確認するとともに、ISMSやISO/IEC 27001などの第三者認証を取得しているかもチェックしましょう。
また、個人情報保護法やマイナンバー法などの国内法に準拠しているかどうかも重要です。
総務省の「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン」などの基準を参考にするのも有効です。
■関連資料 総務省:クラウドサービス提供における情報セキュリティガイドライン(第3版PDF)
【ポイント5】 導入後のサポート体制
トラブルが発生した際に迅速に対応してもらえるか、サポートの手段(電話、メール、チャットなど)が多様であるかを確認しましょう。
また、サポートの対応時間や、サポートチームの専門性も重要です。
とくにビジネスが行われる時間帯に合わせたサポートが提供されているかどうかも考慮しましょう。
【ポイント6】 コスト
コストは選定において重要な要素です。
初期費用だけでなく、月額料金や追加機能の料金、長期的なコストを総合的に評価しましょう。
隠れたコスト(たとえば、トレーニング費用やカスタマイズ費用など)も考慮に入れることが大切です。
契約期間や解約条件についても確認し、将来的に必要な変更があった場合に柔軟に対応できるかを検討しましょう。
【ポイント7】 インテグレーション
既存のシステムや業務ツールとの連携が可能かどうかもSaaSを選ぶうえでの重要な要素です。
API連携やCRM(顧客関係管理システム)やERP(統合基幹業務システム)などの主要な業務システムとの連携が可能であれば、データの一元管理や業務プロセスの自動化が実現しやすくなります。
また、連携にかかる設定やメンテナンスの手間についても確認しておくとよいでしょう。
SaaS導入後の注意点
(1) ユーザー教育とトレーニング
SaaSを効果的に活用するためには、チームメンバーへの教育が不可欠です。
初期トレーニングを実施し、定期的にフォローアップを行うことで、機能を最大限に引き出せます。
加えて、フィードバックを収集し、必要に応じて追加のトレーニングを行うことも重要です。
(2) 運用フローの整備とデータ管理
導入後は、業務フローを見直し、SaaSに合わせた運用方法を整備することが重要です。
これにより、業務の効率化や情報の一元管理が実現します。
また、データ管理とセキュリティにも注意が必要です。
定期的なデータバックアップとアクセス権限の管理を徹底することで、情報漏洩やデータ損失のリスクを軽減できます。
(3) 定期的なレビューと評価
導入後は定期的に使用状況をレビューし、評価することが大切です。
チームのニーズや業務環境が変化する中で、SaaSが適切に機能しているか確認し、必要に応じて改善策を講じましょう。
さらにSaaSによる効果を測定し、具体的な数値や事例を報告することで、チームのモチベーションを高められます。
(4) コスト管理
導入後は、運用コストが予想以上にかかることがあります。
月額料金や追加機能のコストを定期的に見直し、予算内で運用できているか確認しましょう。
とくに、使用していない機能やライセンスを見直すことで、無駄な支出を抑えられます。
また、複数のSaaSを利用している場合は、統合できるサービスを検討することでコスト削減につながります。
(5) サポート体制の活用
導入後は、SaaSプロバイダーのサポート体制を積極的に活用しましょう。
トラブルや機能の使い方に疑問がある場合、迅速にサポートを受けることで業務の中断を最小限に抑えられます。
具体的な問題を明確にして問い合わせることで、スムーズな対応が得られます。
さらにサポートから得た情報をチーム内で共有することで、同様の問題への対処が迅速になります。
まとめ
SaaSは、業務の効率化や生産性向上に寄与する重要なサービスです。
導入前には、自社の業務ニーズや予算、セキュリティ要件を明確にし、チームメンバーのフィードバックや他社の事例を参考にして適切なSaaSを選定しましょう。
選定時には以下の7つのポイントを重視することが重要です。
・必要な機能性があるか
・誰でも使いやすい設計か
・スケーラビリティがあるか
・十分なセキュリティ対策がされているか
・信頼できるサポート体制があるか
・コストが妥当で予算内に収まるか
・他ツールと連携(インテグレーション)できるか
導入後は、ユーザー教育や運用フローの整備、定期的なレビューを行い、コスト管理やサポート体制を活用してSaaSの効果を最大限に引き出すことが重要です。
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